最近、食の安全を脅かす食品が増えている。
もともと、添加物や化学物質、農薬など、問題がある商品も増えているし、そのほかにも、不二家みたいに製造過程での問題も多い。
まぁミートホープ社は論外としても、これからはますます
製造する側の倫理観
が重要視されてくるのではないだろうか?
作る人は、みなさんに信じていただける様に真摯に生産に励む必要がある。
じゃ、安全で安心できる素材を、安全なままお客様にお届けするにはどうしたらよいだろう。
自分なりに努力することは当然だと思う。けれど、もっと科学的に努力する方法は無いだろうか。
そう考えていたとき、HACCPというシステムを知った。
もともとはNASAの宇宙食のために考えられたシステムで、問題が予想されることを極力無くして安全な食べ物を作るという。
たとえば、製造中に病原菌が繁殖する危険があるから、工場そのものを冷蔵庫にしてしまう。
冷蔵庫の中で作業をすれば、病原菌も繁殖しない。
ガラスなどを使っていると、割れたとき混入する危険があるから絶対工場の中に持ち込まない。
機械にしても部品が壊れてから交換するのではなく、ある程度使って、壊れそうな時期になったら事前に交換してしまうとか。
いろいろあるんだけれど、
とにかく安全に生産するための方法
なんだ。
でも、実はそれが難しい。
あの雪印も日本でいち早くHACCPに取り組み、あの工場もHACCPを取得していた。
不二家もそうだ。
なのにあんな結果になってしまった。
つまり安全な物を生産するのが目的なので、取得がゴールじゃなくって、日夜欠かさぬ努力が必要って事だ。
本当に難しそうだけど、目標は高いところの方ががんばれるじゃないか。
僕たちもHACCP取得を目指そう!!
そう決めた。
幸いスタッフも賛成してくれて、見よう見まねながら僕たちのHACCPがはじまった。
千代子と二人でHACCPリーダー養成のための3日間の講習も受けた。
少しわかったこと。HACCPは考え方。HACCPは道具じゃない。
HACCPを取得できなくても、取得することを目標に努力することが大事。
もちろん取得してからも常に前進することが必要。
ようやく2年が経った。以前の店は古かったのでなかなか努力が結果に結びつかなかった。
けれど、少しずつわかりかけてきている。
いまは着実に努力の成果が現れている。
10月には、HACCPの考え方を取り入れた工場(作業場・・ですけど)が出来る。
僕たちはペット用の生肉を扱っている。
でもペット用だからと、手を抜いたり、雑な作業をしたりしない。
人間用以上に心を込める。
ペットのためにHACCPを取得する。
このことをいろんな人に話した。100パーセント無理だと言われあきれられた。
でも、まじ、ほんと、目標は高く。
絶対とれる。頑張ればとれる。
そうです、いまだ過程なのに、これだけ成果が現れています。
肉の鮮度が違うと思いませんか?